ChatGPT初心者連載・第6回
要約が読みやすくても、「予定」が決定に変わったり、「一部だけ」が全部になったりしていると、伝える内容が変わります。今回は文章の長さより先に、結論・条件・例外が残っているかを見る練習です。
前回の第5回は短い連絡文の言い方を整えました。今回は元の文章から情報を減らす作業です。下の原文・要約・指示文は当ブログで作った架空の教材で、ChatGPTを実測した結果ではありません。
まず「読んだ後に何を決めるか」を置く
同じ原文でも、概要を知りたい人と、参加の準備をしたい人では必要な情報が違います。今回は「読書室を利用する人が、休止の範囲と再開の状況を把握する」ために短くします。
OpenAIの公式ガイドでは、用途や仕上がりの形、変えない条件を伝え、不明な情報を推測させず、返答を確認する方法が案内されています。ここではそれを、要約に残す項目を先に決める手順へ応用します。出典:OpenAI「Prompting」
練習用の原文
地域の読書室では、本棚を入れ替える準備を進めています。
11月2日から11月4日まで、本の貸し出しを休止します。
返却ポストは期間中も利用できます。
11月5日に貸し出しを再開する予定ですが、作業の進み具合によって変わる可能性があります。
再開が遅れる場合は、入口の掲示でお知らせします。
なお、11月3日の読書会は予定どおり開催します。
棚の配置は、利用しやすさを考えながら検討しています。
実際の施設の案内ではありません。日付を含めて説明用です。まず自分で「貸し出しの休止」「返却は可能」「再開は予定」「読書会は実施」に印を付けてみてください。
短くした文のどこが変わったか
次は、わざと内容を変えて作った誤った要約です。文章として自然に読めるかではなく、原文で裏付けられるかを考えます。
読書室は11月2日から4日まで休館し、5日に再開します。
休館中は本の返却や読書会も利用できません。
| 要約で変わった部分 | 原文から言えること |
|---|---|
| 休館する | 休止するのは本の貸し出し。施設全体の休館とは書いていない。 |
| 5日に再開する | 5日は予定で、作業により変更の可能性がある。 |
| 返却や読書会も利用不可 | 返却ポストは使え、3日の読書会は開催する。 |
「休止」を見て「休館」とまとめたり、「予定」を削ったりすると、原文にない決定を作ってしまいます。短くできた文字数より、読み手の判断が変わってしまわないかを優先しましょう。
原文と指示を分けて頼む
次の指示文の後に、上の練習用原文を貼って試せます。条件が多くて収まらない場合に、無理に情報を落とさせない指定も加えています。
読書室を利用する人向けに、続けて貼る原文を短くまとめてください。
残す内容:貸し出しの休止期間、返却ポスト、再開予定と変更の可能性、変更の告知方法、読書会。
形式:3つの箇条書きを目安にする。
日付と「予定」「可能性」などの確かさを変えない。
原文にない休館理由や利用条件は加えない。
指定の長さで必要な内容が収まらなければ、無理に省かず知らせる。
要約の後に、各項目が原文のどの文に対応するかを示す。
外部検索や文章の公開はせず、原文だけを使う。
この後に原文を貼ります。
自分の資料を使うときは、入力してよい文章かを先に確認します。他人の連絡先や社内情報を含む資料、有料記事などを、練習のために丸ごと貼る必要はありません。最初は自分が書いた短文で十分です。
照合しやすい完成例
次は当ブログ作成の要約例です。原文の棚配置の検討は、今回の利用判断には直接必要ない背景として省いています。
- 本の貸し出しは11月2日〜4日に休止。返却ポストは期間中も利用できます。
- 貸し出しは11月5日に再開予定ですが、作業状況により変わる可能性があります。遅れる場合は入口に掲示されます。
- 11月3日の読書会は予定どおり開催します。
元情報を参照できる状態で人が出力を確認することは、OpenAIの開発者向け資料でも勧められています。本記事では、要約の各文から原文へ戻れるかを確認する方法にしています。出典:OpenAI「Safety best practices」
不足があれば、一点ずつ直す
再開日が確定したように読めます。
原文の「予定」と変更の可能性を残して、その項目だけ修正してください。
ほかの日付や返却ポストの扱いは変えないでください。
AIが「確認しました」と答えても、それだけで照合は終わりません。日付、対象範囲、否定表現、条件を自分で見比べます。文字数制限がある用途では、貼り付け先の文字数表示も確認してください。
今日の練習と次回予告
上の原文を読んでから、要約だけを見て「4日に返却できるか」「5日の再開は確定か」に答えてみましょう。正しく判断できる情報が残っているかが、今回の確認点です。
次回予告:文章を表にする練習。項目をそろえ、分からない欄を勝手に埋めない整理方法を扱います。
出典・確認日
- OpenAI:Prompting(目的、形式、制約、修正指示)
- OpenAI:Safety best practices(人による確認と元資料への参照)
確認日:2026年10月14日。確認した本文では確定した公開・更新日が明示されていないため、推定日は記載していません。原文・誤要約・完成例・指示文は当ブログ作成の教材です。
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