ChatGPTの二つの案を比べる|自分の基準で選ぶ練習【第11回】

ChatGPT初心者向け連載・第11回

前回は、うまく伝わった指示文を保存して使い回す練習をしました。今回は「二つの案を出してもらったけれど、どちらにするか決められない」ときの考え方です。案を増やす前に、自分が大事にしたい基準を決めるところから始めます。

題材は読書メモの残し方です。ここに出てくる人物の条件、候補、判断例は説明用の架空例で、実際の利用結果や効果の測定ではありません。

先に選ぶ基準を決める

「良い読書メモを考えて」だけでは、詳しく残すことが良いのか、気軽に書けることが良いのかが伝わりません。まず、メモを何に使うかを自分の言葉で決めます。

今回の例では「読んだときの感想を、あとで思い出したい」が目的です。条件は、手持ちの紙のノートを使うこと。優先するのは書き始めやすさで、その次が見返しやすさとします。

決めておくこと 今回の架空例
必ず守る条件 手持ちの紙のノートだけでできる
一番大事な基準 疲れた日でも書き始めやすい
次に大事な基準 あとで感想を探しやすい
まだ分からないこと 決まった質問に答える形式が自分に合うか

OpenAIの指示作成ガイドでは、目的、背景、出力の形、守る条件を伝える方法が説明されています。ここでの優先順位の付け方は、その考え方を使った本記事独自の練習です。(公式:Prompting)

二つだけ提案してもらう

最初は候補を二つに絞ります。数が少ないと、どこが違うかを一つずつ読みやすくなります。「どちらが良いか」も同時に決めさせず、まず案の内容を受け取ります。

読書後の感想を残す方法を、違いのある2案だけ提案してください。
目的:あとで読んだときの気持ちを思い出す。
必須条件:手持ちの紙のノートだけを使う。
優先順位:1番は書き始めやすさ、2番は見返しやすさ。

各案について「書く項目」「始め方」「困りそうな点」を短く説明してください。
実測していない所要時間や継続率を数値で作らないでください。
この段階では勝者を決めず、確認が必要なことがあれば別に書いてください。

例えば「A:日付・本の題名・自由な感想を一文」「B:日付・本の題名に加え、印象に残った場面、理由、次に考えたいことの三問に答える」という二案が考えられます。これは本記事で用意した候補例です。

両方に日付と題名を入れるのは、見返すときの手掛かりをそろえるためです。Aだけに題名がない状態で比べると、形式の違いと情報不足が混ざってしまいます。

同じ基準で違いを読む

A案は書く量を少なくできますが、自由に書く方が悩む人もいます。B案は問いが決まっている一方、毎回三問に答えるのが負担になるかもしれません。こうした違いは、万人に当てはまる性能差ではなく、自分との相性を確かめる視点です。

ChatGPTに比較を整理してもらうときも、先ほど決めた基準をそのまま使います。回答が「Aは気軽、Bは充実」のように別々の基準になっていたら、次のように頼み直します。

2案を、同じ基準で比較し直してください。
基準は「書き始めやすさ」「見返しやすさ」の2つです。
「比較する基準」と「A案・B案それぞれの特徴」の2列の表にしてください。

各判断が、どの書く項目や手順から考えられるのかも示してください。
私が試さないと分からない点は「未確認」としてください。
点数や総合順位を付けず、選ぶ前に私に確認したいことを1問だけ挙げてください。

例えば「自由に一文を書くのと、質問に答えるのとでは、どちらが始めやすそうですか」と聞かれたら、自分の経験から答えます。AIが「あなたはA向きです」と言っても、伝えていない好みまで分かったとは考えません。

迷った点を質問し、小さく試す

必須条件を満たさない案は直してもらう

新しいアプリや有料のノートを使う案が混ざったら、「手持ちの紙のノートだけでできる案に直して」と伝えます。魅力的な提案でも、最初に決めた条件を満たしているかを先に確認します。

分からない相性は一度書いて確かめる

候補を読み続けても迷うなら、同じ本についてAとBの短いメモを一度ずつ書きます。「どこで手が止まったか」「あとで読みたい情報があるか」を自分で確かめ、今使う方を選びます。一度の試用で長く続くとは断定せず、合わなければ変えて構いません。

選んだ理由も一文だけ残しましょう。例えば「今日は書き始めやすさを優先してAにする。感想が探しにくければBの質問を一つ足す」と書けば、見直す条件まで分かります。

OpenAIの基本ガイドも、回答を読んで方向を調整し、やり取りを重ねる使い方を案内しています。AIの役割は候補や違いを整理すること。今回何を優先するかは、使う人が決めます。(公式:Use ChatGPT)

関連記事と次回予告

次回は、説明が難しく感じるときに、身近な例と言い換えを頼み、自分の言葉で理解を確かめる練習をします。

出典・確認日

確認日:2026年10月20日。以下は指示の伝え方と基本操作の確認に用いた公式資料です。ページ上で具体的な公開・更新日を確認できなかったため、確認日を記載しています。読書メモの二案、比較手順、入力文は本記事用に作成しました。

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